Article header library 125077  3

LTspiceを使ってみよう - 導入編

LTspiceとは

Analog Devices社(旧Linear Technology社)が無償提供するLTspice XVIIは、無制限のノード数が扱えるSPICEベースの高性能シミュレータで、特にスイッチング・レギュレータのシミュレーションは、通常のSPICEシミュレータ使用時に比べ飛躍的に高速化されています。

また回路やシンボルエディタ及び波形ビューワーを備えている他、豊富な受動部品のライブラリに加え、約2000種類のLTC製品のマクロモデルを有しており、定常状態検出、起動移管解析、ステップ応答解析、及び効率計算や電力計算などの高速シミュレーションを行うことが出来ます。

本記事では、LTspiceを使っている体験談を踏まえてインストール方法とLTspiceを使用する上での利点を紹介させて頂きます。

まずはLTspiceのダウンロード

LTspiceを使うにはまず、旧リニアテクノロジー社のオフィシャルサイトからダウンロードします。

旧リニアテクノロジー社 オフィシャルサイト
http://www.linear-tech.co.jp/

ダウンロードとインストール

ダウンロードは以下の様に簡単に行う事が出来ます。

1. 旧リニアテクノロジー社のオフィシャルサイトを開き、"LTspiceソフトウエア" をクリックする

Article header library 125077 pic01  2

旧リニアテクノロジー社 オフィシャルサイト

  1. "LTspice(Windows 7, 8 and 10版)をダウンロード" をクリックする
  2. "Register for a MyLinear account"か"No thanks, just download the software."のどちらかをクリックする
    ※"MyLinear"アカウント作成はどちらでもOK
  3. "LTspiceXVII.exe" がダウンロードされるので、PCへインストールする

Article header library 125077 pic02  2

LTspiceのダウンロード

これでPCへのLTspiceのインストールは完了です。

なお、LTspiceをダウンロードする際、MyLinearアカウントを作成しておくと、LTspiceについてのニュースや新しいモデルのアップデート情報をメールにて受け取ることが出来ます。

また、現在LTspiceに入っているモデルは旧リニアテクノロジー製品が中心ですが、徐々にアナログ・デバイセズ製品のOPAmpを中心にモデルが追加されています!是非、定期的にSync Releaseの実行を行ってみて下さい。

アップデート

ダウンロード後のアップデートは以下のように、「Sync Release」を実行する事で行えます。

1. Tools > Sync Releaseをクリックする
2. LTspice XVIIのウインドウが開くので、OKをクリックする

Article header library 125077 pic03  2

LTspice

さっそくLTspiceを使ってみよう!

電気回路知識の習得に

LTspiceを使えば様々な電気回路のシミュレーションを行うことが出来ます。それは電気回路を学ぶ際にも有効です。

例えばRCで構成されるローパスフィルターのカットオフ周波数は、

fc = 1/(2πRC)

と教科書で学ぶと思います。
R=10kΩ、C=0.1uFのローパスフィルターを仮定すると、

fc = 1/(2 x π x 10k x 0.1u) = 159.15Hz

と計算できますね。
これをLTspiceを使って実際にシミュレーションすると以下の様になります。

Article header library 125077 pic04  2

電気回路のシミュレーション

計算通り!
利得が-3dB低下した周波数であるカットオフ周波数はLTspiceでも159Hzとなりました。
この様に理論を波形的に再確認出来ることで理解は更に深める事が出来ます。

回路設計の事前検証に

またアナログ・デバイセズ製品を使い設計した回路をLTspiceでシミュレーションすれば、設計通りの動作が実現できているか事前に確認・検証する事が出来ます。その一例を以下に示します。

Article header library 125077 pic05  2

回路のシミュレーション

例に挙げましたLT8614は、3.4V~42Vの広範囲な入力電圧に対応した4A出力が可能な同期整流式降圧レギュレータです。前記のシミュレーション回路ならびに結果では、12V入力から3.3V/4A出力が2MHzで良好にレギュレーションされている事が確認できます。

最後に

この様にLTspiceはシミュレーションにより様々な結果を確認する事が出来ます。
但し、シミュレーションで用いているモデルは各パラメータの標準値を使用している為、実物ほどの真実は語れないのは事実です。しかし、その特性を理解頂き、LTspiceの豊富な機能を正しく使用頂ければ、作業効率などにおいて必ず多大な効果を得られることが出来ます!

如何でしたでしょうか?未だLTspiceを使ったこと無い方は是非、PCにインストールしてみて下さい。

LTspiceのダウンロードはこちら

また、株式会社マクニカ アルティマカンパニーにて、初心者向けのLTspiceセミナーも定期的に実施しています。こちらのセミナーにてLTspiceの基本操作を習得出来ますので、合わせてご覧下さい。

LTspiceセミナーの情報はこちら


おすすめ記事/資料はこちら

おすすめセミナー/ワークショップはこちら

関連タグ