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[AD7124シリーズ] Σ-Δ型でありながら低消費を実現させたA/Dコンバータ

Σ-Δ型ADコンバータの課題を解決する製品

センサなどのアナログ信号をデジタル信号に変換するためにA/Dコンバータが用いられます。また、高精度、高分解能なA/Dコンバータが必要な場合、一般的にΣ-Δ型のコンバータを使用することが多いです。しかし、高精度なA/Dコンバータの中でΣ-Δ型のコンバータは消費電流が大きく、ポータブル機器など電力が限られた商品に使用するには大きな課題となっていました。

この課題を解決する製品、アナログ・デバイセズ社が提供する24bit分解能を持ったΣ-Δ型のA/Dコンバータ、AD7124シリーズをご紹介します。

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AD7124シリーズ 評価ボード

AD7124シリーズは、Arduino 互換の開発支援プラットフォームで開発を加速させるで紹介した”土壌水分およびpH測定センサシールド - CN0398(EVAL-CN0398-ARDZ)”でも使用されているように、高精度、高分解能が要求され、かつ、低消費を求めるアプリケーションに最適な製品です。

低消費のヒミツ

AD7124シリーズは、選べる3つのパワーモードを持っているというのが特長の製品です。パワーモードはフルパワー、ミドルパワー、ローパワーとあり、設定レジスを変更するだけで簡単に切り替えることができますので、要求する仕様に合わせて柔軟に対応することができます。

しかも、低ノイズ

高精度のA/Dコンバータにとっては、ノイズに対しても注意を払う必要があります。当然、AD7124シリーズは低ノイズな製品です。

各パワーモード時の消費電流、およびRMSノイズ値
パワーモード 消費電流(Typ.) RMSノイズ
フルパワー 930μA 24 nV rms @ 1.17 SPS、ゲイン=128
ミドルパワー 355μA 20 nV rms @ 2.34 SPS、ゲイン=128
ローパワー 255μA 23 nV rms @ 9.4 SPS、ゲイン=128

低消費だけじゃない、すべての機能を1パッケージに

AD7124シリーズには、差動4チャンネル入力のAD7124-4と差動8チャンネル入力のAD7124-8があり、いずれも低消費、低ノイズで、必要な機能をすべて内蔵した24ビットΣ-Δ型のA/Dコンバータです。

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必要な機能をすべて内蔵したAD7124シリーズ

主な機能

機  能 概  要
低ノイズPGA 低ノイズ・ゲイン段があるので、小振幅の信号でもA/Dコンバータに直接インターフェースできます。
高精度リファレンス 高精度基準電圧を内蔵しています。
選択可能な励起電流源 サーミスタや測温抵抗体での温度測定や抵抗体測定に利用できます。
クロック発振器 A/Dコンバータの動作クロックを内蔵しています。
バイアス電圧源 熱電対を用いた温度測定に利用できます。
GPO 汎用デジタル出力を備えています。
温度センサ IC内部の温度を測ることができます。
デジタルフィルタ 高分解能を実現するデジタルフィルタを内蔵しています。
温度センサ IC内部の温度を測ることができます。
セルフテストキャリブレーション -

なんと、機能安全にも対応できる

AD7124シリーズは、機能安全のための様々な機能を内蔵しており機能安全を検討中の方にも最適な製品です。また、診断機能も持っていますので、複数の診断機能により機能安全に対応した設計が可能です。

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機能だけじゃない、シミュレーションツールも充実

A/Dコンバータの100製品以上に対応したシミュレーションツール"Virtual Eval Tool - BETA"は、ノイズ、ひずみ、FFT、分解能、タイミング図、周波数応答など、さまざまな特性を実機がなくてもシミュレート出来るツールです。ベースとなる性能データは、ADI社のサーバ上にあるモデルデータを使用しているので、常に最新のシミュレーション結果を得ることができます。もちろん、任意のパラメータも設定できるので、評価ボードなどを用意する前に性能をシミュレートすることがでます。

Virtual Eval Tool - BETAは、アナログ・デバイセズ社ウェブサイトにアクセスすれば無償で使用できます。
http://beta-tools.analog.com/virtualeval/

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Virtual Eval Tool - BETA

シミュレーションツールは本当に使えるの?

シミュレーションで最も気になる点は、実際のデバイスと同じ結果になるのか?という点です。ここでは、評価ボードとシミュレータのノイズ結果を比較してみます。

評価ボードはEVAL-AD7124-8SDZを使用しました。この評価ボードは、PCとのインターフェースを行うキャプチャボード(EVAL-SDP-CB1Z)と接続することができ、また、評価ボード専用のソフトウェアを使用することで、オシロスコープ無しに、性能データをPC上のGUIで確認することができます。
ノイズ測定時の設定は、いずれも下記の設定で確認しました。

設定条件
設定項目 設定値 備考
ADC/FilterのFS 1 ADCのサンプリングレートを最も早い設定に変更
ポストフィルター 0 -
Power Mode Low -
その他の設定 デフォルト設定のまま -

結果は・・

シミュレータと実機での検証結果が、ほぼ同等であることがわかります。

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評価ボード


上の波形は評価基板での測定結果、下の波形はシミュレーション結果です。ノイズのピーク to ピークが実測定356.44μVに対し、470μV。RMSノイズは実測定72.58μVに対し、72μVでした。
 

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シミュレーション(Virtual Eval Tool - BETA)

最後に

24bitΣ-Δ型のA/Dコンバータで多チャンネル、低消費、高精度、高分解能を求めるアプリケーションには、是非、AD7124シリーズをご検討ください。


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